未来都市スマートシティ

テレビやレコーダーだけではなく、エアコンや扇風機などをスマホやタブレットで操作できるように、リモコンのアプリを導入している人も多いだろう。

さらに一歩進んで、鍵の開閉や電気を点けたり、カーテンを開け閉めしたり、はたまたネットワークカメラで、出先から自宅の状況を確認したりと少しずつ自宅をスマートホーム化している人も増えてきた。

デジタル製品を生活に取り入れることで、日常が便利になって非常にありがたいが、あくまでも自分の住んでいる自宅が便利になっているだけに過ぎない。

街全体がスマートホーム化されれば、さらに便利になる。

それが、未来都市スマートシティだ。

未来都市スマートシティ

スマートシティという単語は初耳という人も多いかもしれないが、既に着々とスマートシティが実現されようとしている。

高齢化など社会が抱える多くの課題を克服するために、最先端テクノロジーとビッグデータを活用して、暮らしの豊かさを拡張する街づくりが進んでいるのだ。

そんな街が日本にあるのか?

どうせアメリカとか海外の話でしょ?

いいや、違う。

静岡県裾野市で、トヨタ自動車が技術実証のため「コネクテッド・シティ」であるウーブン・シティの整備が進められている。

街の道路を走る車は、すべて人工知能(AI)を活用した自動運転で、交通事故や危険運転はなくなり、歩行者も安心できる。

そして、地下に張り巡らされた通路を宅配ロボットが行き来して、家庭で足りない物を自動で補充してくれる。

そんな実験都市が、早ければ2024年にも住民が移り住んで、一部開業される。

人や建物、車などあらゆるものをセンサーや通信機器でつないで、人々が実際に生活する街で、新しい技術やサービスが絶えず検証されるのだ。

すでに、東京ドーム約15個分の広さがある、トヨタ自動車東日本の東富士工場跡地では、ウーブン・シティが建設中だ。

そして、2千人以上を想定して、まずは、技術者や研究者を含む約360人ほどの住民で始めて、高齢者や子育て世代が生活する中で、困り事を実生活の中で洗い出して解決策を探ることになる。

ウーブン・シティのように、街の一部をスマートシティ化するというのは難しいが、現状をスマートシティへ近づけることはできる。

それが、防犯カメラだ。

諸外国と比較すれば、まだまだ日本は治安も良く、安全だろう。

しかし、犯罪がないわけではないため、色々なところに防犯カメラが設置されている。

通常の防犯カメラでは、ただ単に録画しているだけだ。

これを更に一歩進めているのが、兵庫県加古川市に設置されている、見守りカメラになる。

加古川市は、通学路や学校周辺の電柱に約1500台の「見守りカメラ」を設置している。

いや、ただの防犯カメラでしょ?

防犯カメラとして録画しているのは当然だが、それだけではない。

ランドセルに入っている、小さなタグが発する電波をキャッチできる受信機をカメラに内蔵している。

そして、受信した電波をもとに、保護者が子供の位置を確認できるように、スマートフォンへ通知をすることができる。

この見守りカメラが設置された2018年以降は、犯罪認知件数も減少しているデータもあるため、子供の安全が高められているのが分かるだろう。

実は、このようにスマートシティ化が、各地で少しずつ進んでいる。

もちろん、スマートシティ化のためには、乗り越えなければ課題も多いが、それらの課題を乗り越えた先には、安心・安全で、より便利な街になるだろう。

まずは、静岡県裾野市で稼働するウーブン・シティが、どのようになるのかを期待を込めて見守りたい。

ポッドキャストで聴く

今回の内容は、2022年4月28日にポッドキャストで配信されている。

ぜひともラジオ感覚で、ポッドキャストを楽しんでもらいたい。

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