8月2日に、トヨタ自動車株式会社社長に関する記事が、Twitterのトレンドに掲載された。
この記事の発信元は、『Tech News Online』という、まるで何処かの企業運営のニュースサイトだが、実は、個人のブログになる。
誰もが信じてしまいそうな発信の仕方、表現方法、そして、Twitterのトレンドとして掲載されたため、記事が一気に拡散された。
しかし、このブログを確認すると記事は4本のみで、媒体としての実績があるように思えない。
SNSなどの普及により、誰もが容易に情報発信できるようになった。
そんな情報の中には、騒ぎを起こすことが目的で発信された、正しくない情報もある。
今回の記事のように、Twitterのトレンドに上がっているだけで、目にした情報を確認もせず、拡散してしまう人も多いだろう。
そんな嘘の情報や虚偽報道が、フェイクニュースだ。
フェイクニュースとは?
フェイクニュースは、何らかの利益を得ることや意図的に騙すことを目的とした「偽情報」や単に誤った情報である「誤情報」や「デマ」などを指す。
目や耳に入った情報を鵜呑みにして、何の確認もせずに、ついつい情報を拡散してしまいがちだ。
仲の良い知り合いや先輩、上司が拡散している情報であれば、もともとの信頼関係があるため、情報に対して何の疑いもなくなってしまう。
フェイクニュースは、スポーツや芸能、事件、そして生活や健康に関わるジャンルで見かける機会が多い。
そして、その半分以上は、SNSが情報源になっている。
若い年代になればなるほど、SNSで情報を収集しているため、そのままSNSで拡散してしまうのだろう。
SNSで拡散していなかったとしても、家族や知人に直接会って話をすることもある。
フェイクニュースに踊らされないためには?
フェイクニュースに踊らされて間違った情報を拡散しないために、まずは情報を確認することが必要だ。
発信元が明らかであっても、信頼できる人なのか、信頼できるWebサイトなのか、しっかりと確認したい。
そして、SNSで検索するだけではなく、Web検索をして複数の情報を読み比べる必要もあるだろう。
さらに、本や新聞などネット以外で調べるのも良い方法だ。
また、その情報が、いつのものなのかを確認することも大事になる。
日本史の授業で、年号と出来事を語呂合せで覚えた人も多いだろう。
その中でも有名なのは、いい国(1192)つくろう鎌倉幕府、という語呂合せだ。
しかし、現在発行されている教科書には、鎌倉幕府が1192年に始まったとは記載されていない。
このように古い情報では、現在と状況が異なることもある。
さらに、その情報が引用や伝聞だった場合には、元になるオリジナルの情報源を探して確かめておきたい。
ここまですることで、やっとフェイクニュースを見分ける自信がついてくる。
フェイクニュースを拡散してしまったら?
フェイクニュースを謝って拡散してしまった場合には、拡散した情報が間違いだったことを伝えるようにしたい。
誰だって、間違えてしまうことはある。
その間違いを訂正することで、信用や信頼を回復させることができる。
しかし、間違った情報だと気づいても、何もしない状態では信用や信頼は失墜してしまい、フェイクニュースに踊らされてしまう人になってしまう。
毎年恒例となっている、4月1日のエイプリルフールに発信されているような、明らかにネタだと分かる誰もが笑えるようなフェイクニュースばかりではない。
内容によっては、企業の信頼を損ねてしまい、株価にも影響を及ぼしかねないフェイクニュースもあるので、情報を見分けるスキルを身につけておきたい。
ポッドキャストで聴く
今回の内容は、2022年8月4日にポッドキャストで配信されている。
ぜひともラジオ感覚で、ポッドキャストを楽しんでもらいたい。
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